誰が決めたか、マイナー12名山なる物があるらしい(岳人の企画で12座決めたらしい)
その中の最難峰 屋久島「障子岳」
一度検索してください、ほとんど登頂記録が無いですから(^^;)
(永田岳からのクライミング要素の強いラインの往復記録はアリ)
それを、故・前ボスが昨年企画し、登頂を試みたが途中敗退・・・・。
その遺志を継いで今年こそ!と突撃して何とか登頂!!
いや~~予想通りの難儀な山でした。
前ボスも空の上で喜んでるかな~~??
※今回のツアレポは敢えて細かい事は書いていません(企業秘密です(笑))
1日目
直前まで仕事やら来年の企画やらで、ドタバタで用意してフライト。
忘れ物大王の自分は忘れ物が何かあるな(笑)、と思いつつ桜島の噴煙を眼下に眺めながら屋久島イン
今回の宿は、宮之浦の「やくすぎ荘」
バス停目の前、スーパー目の前(屋久島にはコンビニ無し)、お風呂あり、が宿の決め手になった。
食事も豪華じゃないけど美味しい!屋久島マストアイテムのトビウオの唐揚げも美味しゅうございました!来年もココだな。
2日目
天気予報は優れず・・・予備日を使って後ろにずらそうかとも考えたが、それほど強くは降らない予報だし、「屋久島で雨は当たり前」と言う事で予定通り出発!【6:45】
とは言え、今にも降り出しそうな空やな・・・・(^^;)
本当に大して降らんのか!?
やっぱり見た目は裏切らない。
出発早々、あの空のとおりで、がっつり雨に打たれて(ちょっと降られてってレベルじゃない)
とっても幸先悪く(笑)、突入口到着【9:45】
既にずぶ濡れ、足元はズルズル&蛭の襲撃に遭う。
救いは最初は薮が大した事ない事か?
【10:30】標高約800m地点
雨は止む事は無く、薮も徐々に濃くなってくる。
しかも、ちゃんとビバーク予定地に到着出来るのか?と言う不安も合わさり、悲壮感は高目(^^;)
2日目
悲壮感高すぎて、写真も撮る気になれず2日目にワープ(笑)
(予定地に【15:00】頃到着のハズ、悲壮すぎて時間も覚えてない(笑))
夜中ずーーーっと大雨に打たれて、それはもう中々過酷な一晩を過ごし朝
【7:30】もちろん朝からずぶ濡れの装備を着込み出発
※夜明けが7時前なので遅めの出発
今日の行動先は昨年来れなかった初見のライン。
とは言え移動予定距離は短めなので、焦ることなく先へ進む。
時折激ヤブに阻まれる事があるが、概ね薮は初級レベル(当社比)
この日も雨でずぶ濡れだし、大した事ないとは言え重荷を担いでの薮コギは骨が折れる(*_*)
踏み跡は獣道のような踏み跡のような物が多数。
正解は勘で見出すしかない。
本日も悲壮感高目(笑)で、ビバーク予定地到着【11:50】
何故こんなに早く着くかと言うと、
この先は平らな場所が望めない&この先は険しくなる予想なので荷物を軽くするため、ここをアタックキャンプにして山頂を往復する作戦の為なんです。
実はここから先が本番!
アタックキャンプを整えてから、ガイドだけ明日の為のルート偵察へ
ぼんやりと先に聳える岩峰群を眺め、本当に山頂行けるかな~~??と不安になる。
止まない雨の中、視界が無く踏み跡もほぼ無し、もの凄く少ない情報を頼りにラインを探り彷徨する。
ガイドの腕の見せ所っちゃそうなんだが、今まで行った山の中で一番レベルが高いわ~~(それと条件悪いわ~~)とボヤキたくなる(笑)
それでも何とか途中までラインを見出し、アタックキャンプに戻って就寝【16:00】
3日目
アナタハカミヲシンジマスカ??
来た~~~!!!太陽!!!久しぶりに見たゾ!!!
予報は晴れって言ってたけど、一昨日昨日と裏切られてるから半ば信じてなかった。
神さまか仏さまか知らんけど、ありがとう!!
準備を整え出発!【7:30】
昨日までとは等高線の混み具合が違う通り、本番の険しさが立ちはだかる。
しかも初見なので、大きなルート間違いは時間的に登頂を困難にしてしまう。
地形図を睨み、GPSも駆使し、最後は地形と勘でルートを見出す。
一ヶ所ロープを出す。
最初のコル【8:15】
やっぱり晴れは良い!
ずぶ濡れ悲壮感が無い!(笑)
少し攀じ登った途中のピークから障子岳の姿がドーーーン!!【9:50】
「どひゃ~~!予想通り険しいわ~~。ホンマに山頂行けるんかいな??」と心で思っていた事は内緒(笑)
ピークからコルに下り、まだ先に立ち塞がるピークを眺める。
やはり、この辺りは薮漕ぎよりルートファインディングが肝
次のコル【10:25】
アタックキャンプから山頂まで、地形図上の距離では2km無い距離なのにべらぼうに時間がかかる
天気は味方してくれている。あとは行けると信じて進むのみ!
薮を掻き分け、草をワシ掴みに攀じ登り、遂に山頂直下!!
やっと障子岳山頂ーーー!!!!!!【11:40】
白い花崗岩が光る、永田岳~ネマチ~の険しい稜線が眩しい!
やったったぞーーーー!!コンチクショーーー!!
水谷さん見てますか~~!!
遠かった山頂、感慨深くそして少し感傷的になりつつ至極の時間
山頂を後にし、帰路も来た道とは違うルート取りで、ドキドキしながらも何とかベースキャンプに到着【15:15】
あわよくば、明日の行程を楽にするため少し下ろうと思っていたけど、そんな余力も時間も無く同じ場所でビバーク決定
雨の心配も無く、濡れ物を干しまくる苛烈だった山行を物語る夕べ(笑)
3日ぶりに少し心落ち着く夜でした(寝床がメッチャ斜めだったのが玉に瑕(笑))
4日目
放射冷却のせいか、ピリッと冷える朝
のんびりと撤収
そして皆さんこの笑顔!!!
【7:00】出発
行きは雨のせいもあって、まったく味わう余裕も無かった屋久島の深い古い森を感じながら充実の下山路
さあ、問題は明るい内に林道まで降りられるかだ!(^^;)
屋久島ならでは奇怪な巨木群を、迷いつつも抜けていく。
※今回はピンテのマーキングはしてません。その方が次行く人は面白いでしょ!?
薮漕ぎスキルがアップしたお陰か(笑)、意外にサクサク進んで林道に降り立ったのは【14:00】
よ~~し!!これなら余裕をもってビールで乾杯できるゾ!!(笑)
メチャ長い下りの林道も、天気と同じくこころ晴れやかに歩けたお陰か短く感じた。
懸案事項の帰りのタクシーも問題なく捕まり・・・・
至福の乾杯と相成りました。
初見で、入山は雨で、記録も少ない中のガイディング。無事登頂して帰って来れて、笑顔で乾杯できる事はほんと~~にガイド冥利に尽きるってもんです。
行けるかどうかも分からない事を分かっていながら、二年連続でご参加いただいたお二人には感謝しかございません!!本当にありがとうございました!!
故・前ボスも天国で喜んでいる事でしょう!
来年も障子岳ツアーを企画する予定ですが、来年を最後にしようと考えてます。
お連れできる人数も限られますので、募集が始まったらお申込みはお早めに~~。