2024/6/1-2
1日目
6月になりました。
この季節になると毎年恒例の300名山シリーズが目白押しになってきます。
まず私が担当するのは北陸シリーズからです。
奥医王山の登山口となる夕霧峠までは名古屋駅から3時間強。
288段の階段を登ると見返り杉がある展望台。
奥医王山と夕霧峠を挟んで対峙する舵尾山(だおやま「地理院地図では医王山と記されている」)〜白兀山。
奥医王山までは30分ほど。
サクッと下山して対峙する舵尾山に向かいます。
舵尾山の登山口は休憩所の僅か先。
舵尾山山頂には昨年までは見なかった新しい看板が取り付けられていました。
この時期登山者を楽しませてくれるウラジロヨウラク
展望台の「ダオテラス」にはカフェなどこかき氷をイメージさせる旗が取り付けられていました🍧
この後雨がポツポツ降り始めたため、白兀山までは行かずに下山開始。
9:30 名古屋駅
13:10 夕霧峠
13:40 奥医王山
14:35 舵尾山
15:10 夕霧峠
2日目
明けて2日目、この日は残念ながら雨予報。
しかも雨量も多そう…。時間をずらしても雨は避けられそうにありません。
しかも最大の懸案事項は発雷確率が高いこと…⚡️
何よりも恐ろしい雷の様子を伺いながらの出発となりました。
5年前からこの林道を通行止めにしている崩落地。
昨年土砂は片付けられましたが、開通はまだまだ先のようです。
毎年紹介しているブナの一本木の辺りがブナオ峠までのおよそ中間地点。
所々新しい崩落があります。
2時間半程でブナオ峠に到着。
すっかりガスの中に突入と言う感じです。
こんな時唯一我々を癒してくれるのが最盛期を迎え始めた高山植物たち。
ツバメオモトはいつも決まった所で群落しています。
赤摩木古山(あかまっこやま)へ続く縦走路方面との分岐点はこの5年着々と薮が生い茂って来ております。
大門山方面はこんな様子。
そして…。ついに…。
ここから大門山へ向かう時にゴロゴロと恐れていた雷の音が聞こえました😱
まだ少し遠くから聞こえていたこともあり、次の雷鳴までどれくらいの時間があるか様子を見ながら急いで残り20分程の山頂を目指していたところ、明らかに近付き、今度はバリバリと音を変えた雷鳴が鳴り響きました😱😱😱
「これはもう無理だ…」
そう判断するのに何の躊躇いもありませんでした。
雨足は強まり、遂には「ひょう」へと変わってきました。例え残り20分ほどであろうとも一刻を争う状況だと判断し、山頂を目前にしたこの地での撤退を決断。急ぐとも焦らず、一目散に少しでも標高を下げます。
一度も休憩を取ることなくブナオ峠まで降りた頃には雨も落ちつき、雷からも逃れられたような感じでした。
ホッと胸を撫で下ろしながら耐えていた空腹を満たしていると、ドッと疲れが押し寄せてきました。
それでもまだここから林道を2時間以上歩くのですが😅
下界に降りてくると日が照っていましたが、稜線方向は相変わらずの分厚い雲に覆われており、ゴロゴロと雷の音はしばらく聞こえ続けていました。
ガイドとして山行を行ってきた中で山頂を踏めずに撤退をするのは初めてではありませんでしたが、あんなに山頂まで近付いていながら撤退を余儀なくされたのは初めてでした。
下山時、何とも言い知れぬ悔しさに支配されていましたが、撤退の判断は間違いではなかったと思っています。
今回ご参加下さったゲストの方々、ありがとうございました。
滅多にない経験でしたが、密度の濃い2日間を皆さんと過ごせた事は私のガイド人生の中でもとても印象に残るツアーでした。
もし宜しければまたいつか再チャレンジして下さい!
そして、また別のツアーでもお会いできる日を楽しみにしています^_^
6:00 林道ゲート
8:30 ブナオ峠
10:10 分岐
11:42 ブナオ峠
14:14 林道ゲート