2019/8/8  北穂東稜・前穂北尾根

~登山日和!岩稜日和!~

ぎらぎらと輝く太陽 青い空には雲の峰が立ち並ぶ

子供のころは長い休みに浮かれた、そんな季節
だがある時から暑さに悪態をつき、掻く汗は爽やかさを失う
それを人は大人(オッサン)になったと言う(笑)

それはさておき
お山は夏山シーズン真っ盛り!

登山者で賑わう穂高でも岩稜クラシックルートの大定番は空いてました。

1日目

何時から暑いのが嫌いになったんだろう?
歳のせい?・・・いやいや温暖化のせいでしょう
そんな話は放っておいて(笑)
近づく台風がすこし気がかりですが
文句のない天気!夏山日和!河童橋からの岳沢も素晴らしい!
黄色い重機が邪魔ですが・・・(笑)

2日目

初日は横尾山荘で軽~く一杯やって快眠

次の日 朝食を食べてから出発
今日も屏風岩も輝く絶好調の天気!

   

【5:40】横尾発⇒【8:10】涸沢小屋着
紺碧が覆う涸沢カール
文句なし!!

   

ここで今、涸沢の絶景をつまみに生ビール!と言う誘惑を振り切り
北穂東稜に向けて涸沢小屋を出発【8:35】

   

明日行く北尾根がギザギザのシルエットを浮かべる空をバックに
灼熱の北穂の登り
南西に向いた登山道は灼けた車のボンネットのよう(泣)
お陰で、ゲスト1名がリタイア。小屋で待機となりました。

   

汗を搾り取られながら分岐に到着【9:35】
ここまで来ると風が抜けて比較的涼しい
大休止しながらハーネス付けて
いざ、東稜へ!

   

足場の悪いガレ場に手を焼きつつトラバース
適当に登路を見出して尾根に乗り上げると絶景が広がる【10:25】
遠く大天井岳に夏空の象徴の入道雲が蟠る
雷雨の気配はまだないけど
こっちに来ないでね雷様

   

岩場が始まる所からロープを繋ぎ登攀開始
って言っても登攀ってレベルじゃないね
険しい登山道だね(もちろん鎖なんかは無し)

   

通称ゴジラの背の核心部を通過中のゲスト
ピースも出て余裕っスね~~!
左右スッパリ切れ落ちる細尾根
高度感もバツグン&展望も最高!

   

難所の通過をもういっちょ!
貸し切りの東稜を満喫!
丁度いい明日の足慣らし!

   

ゴジラの背を終えれば、後は普通の登山道(穂高基準)のような道を
息を切らせながら登ればすぐに北穂山荘【12:05】
警戒している雷雨も大丈夫そう(今のところ)
なので、小屋で絶景見ながら大休止
あ~~こんなに展望のいい北穂は久しぶりやわ

   

【12:35】北穂出発
出発と同時に北穂の山頂に立ち込める暗雲
わお!これは降るぞ
と言う予感が当たってしまいあと30分!ってとこで大粒の雨に叩かれ
這う這うの体で涸沢小屋に到着【14:10】
もう少しだけ持ってくれれば、もっと気持ちよく乾杯できたのに!

   

そんなボヤキも消し飛ぶレインボーが涸沢にかかる夕べ
明日も晴天をお願いしますお天道様!

   

3日目

お隣のイビキ怪獣にいささか安眠を妨げられて朝
夕方の雷雨はごめんなので夜も明けきらぬ前に出発【4:00】
涸沢ヒュッテの脇から登山道と別れを告げガレ場を行く
振り返ると、漆黒に青白い光が染みていく彼誰時
芸術的な色彩の1日の始まり

   

息を切らせて標高を上げていく
期待と不安が入り混じるアプローチ
朝日に焼けた奥穂と北穂に背中を押され足を上げる

   

まだかまだかと頑張ってコルに乗り上げると【5:15】
ドーーーンと絶景!
やっと着いた喜びも合わさって声を上げる
山に登った者しか出会えない景色を眺めながら休憩&登攀準備

   

陽を受けて光る 最初に目指す5峰
さあ北尾根の始まり!

   

段々と高くなる陽を受けながら高度感のある登攀が続く
5峰、4峰は難しい登山道と言ったところ
ただ歩くだけでは勿体ない
なので登らなくてもいい岩をあえて登るオプション付き
みなさん岩を登る好きでしょ?(笑)

   

【5:20】コルを出発⇒【5:55】5峰ピーク⇒【7:00】4峰ピーク
4峰から見える北尾根の核心
聳える3峰
他のピークに比べて明らかに傾斜がキツイ
ここは登攀といっても差し支え無し

   

核心の3峰の登攀
こう見ると傾斜あるね~~
でも難しすぎず快適な岩登りなんです
浮石もありますが、よく登られているラインは比較的岩も硬い

   

そして周りに目を移せば
こ~~んな絶景!!
今日は澄んでいて秋山のような空気感
この夏一番なんじゃない?
3峰もピークでビレイしている時は気持ちよかった~!

   

3峰が終わればフィナーレも間近
【8:05】3峰ピーク⇒【8:30】2峰ピーク
2峰からの懸垂もサクッと終了
自分たち以外に2パーティーが居ましたが
それぞれペースが違って順番待ちすることもなし

   

そして、登山者賑わう前穂に到着【8:55】
まだ雲もまったく湧かず、ほぼ快晴の山頂
穂高の展望台の前穂の展望を楽しみながら大休止

   

飽きるほど山頂でゆっくりして下山
急ぐ時間でもなし
重太郎新道の途中で北尾根の登攀を反芻しながら休憩
「は~~今日は気持ちのいい登りだったな~・・・」
まだまだ雲一つなく岳沢を見渡す
至福の時間

   

な~んて物思いに耽っていたことも吹き飛ぶ重太郎新道

もういいでしょと言う頃に岳沢小屋に到着【11:30】

夏が、暑さが嫌いになった大人(オッサン)も夏山の岩場では少年になれる!?(笑)
今日の汗は少しは爽やかだったか?

岳沢のラーメンがビールより沁みました。