北アルプスの最奥の地に至る最短ルート。
かつては登山者で賑わった伊藤新道。(最盛期は1日1000人とか!?)
維持管理の大変さから一時は廃道となるも、苦労の末ついに今年8月20日に堂々のグランドオープン!!
これは行かない手はないでしょう!
伊藤新道復活への取り組みの詳細はコチラ>>>

1日目

上高地~横尾に匹敵する(それ以上かも?!)ダルい道のりの高瀬ダム~湯俣。
ふぅ~~やっと登山口に到着【13:20】
話によると、ここまでE-Bikeで来れるようになるとかどうとか。早々に実現望む!!

さらにダルい道のりを歩いてやっと湯俣到着【15:00】
そして目の覚める、と言うかこれが一番印象に残るんじゃないかってなぐらい手に汗握るアトラクション(写真)に乗って晴嵐荘へ。
そんじょそこらのジェットコースターよりスリルありまっせ!(笑)

ひっそり佇む晴嵐荘。
登山者は麓から一気に稜線に出る人がほとんどだし、平日ともあって自分たち以外に数名。
静かに温泉に浸かれますよ~。ここに泊まって周辺散策だけとかでも良いね、特に紅葉時期は。

夕ご飯は所謂日本のカレーらしくないスパイスの効いたカレー。
そう、この形は墳湯丘!!(いやらしい想像をしてはいけませんw)
墳湯丘カレーうまかった!!

2日目

昨晩から用意して頂いたトロロ&卵ご飯を頂いて、いざ伊藤新道へ出発!!【5:15】
懸念材料の例のアトラクションは朝一には刺激がありすぎるし、今日は沢装備なので渡渉してアトラクションをかわす。
注)例年だとここは水量が多くて渡渉が困難な事あり(今年は異常に少ない)

水俣沢に掛かる自己責任の吊り橋を渡り、切り立つゴルジュの中に入り込む。
先には立ち上る湯けむり。
まさに湯俣ですな~。

こんな感じで、そこらじゅうでボコボコ熱湯が湧き出てる横を進む。
落ちると火傷する温度!(;・∀・)
熱湯が湧いているところを、川の水とうまく混ざるように湯舟を作れば無料温泉の出来上がりです!

で、昨日のカレーで見た形。
本物の墳湯丘を見学。国の天然記念物なので触っちゃだめですYO!

現在の伊藤新道に明確な道は無く、歩きやすい所を見つけながら右岸左岸を渡り歩くんです。
まぁ渡渉点にマーキングがある所もありますが、自分で渡渉点を見抜けないなら行かない方が良い。
今年は水量少なく写真の通り。
注)何度も言うが、例年なら水量も多く渡渉は最小限になるようしながら渡渉点を見極める必要あり。

伊藤新道を拓いた伊藤正一氏曰く、ここは上高地に負けない景勝地だそう。
たしかに頷ける。見応えのある岩壁を眺めながら沢を進む。

砂が靴底に付いてフリクションが低下してズルズルする岩に手こずりながらも、第一吊り橋到着【6:20】
今年は吊り橋を使わなくても問題なし。
何度も何度も言いますが例年はこうはいきません!
※写真は違うパーティーが渡っている所。吊り橋も結構スリルあり。

吊り橋の少し先に最大の難所、ガンダム岩!(なぜガンダム?!誰か由来を教えて!)

こんな感じのタラップを使って大岩を超えるんですが、微妙に遠い所があるので注意!
コレが無ければ水に浸かってのヘツリセクションだったらしい。
大変な整備ありがとうございます!

難所を超えて先に進む。
よーく見ると右上に桟橋があるでしょ?
水量多い場合はそこを歩くんです(^^;)

ここも本当は巻き道があるんですが、折角(水量が少ない)なので水線突破!
・・・って程大げさじゃないけど(笑)

渡渉は数えきれないぐらいしますが、今年は膝から腿ぐらい。
しつこく言いますが例年はこうはいきませんから。
予報が曖昧で、心配した天気も晴れ男に生まれ変わったのでまーーーったく問題なし!


今年は晴れっぱなしだから,、どのガイドさんも晴れ男、晴れ女だって事は内緒(笑)

そんな事で順調に第二吊り橋到着【7:40】
高さもあってこの吊り橋は一番スリルありまっせ!
でも今年は使わず。

第二吊り橋から先はさらに水量も少なくなって平和な河原歩き。
最後の吊り橋は3つ目だけど第五吊り橋(昔の順番)
ここも使わなくても行けるけど、折角なので吊り橋を渡るの図【8:50】
Iさん余裕のピースサイン。

天気もいいし、水量もおしなべて少ないし、ゲストの足前は良いしでサクサク進んで尾根取り付き【8:55】
ここはビバークポイントになってるらしい。
ここで沢靴から登山口にチェンジ
注)何度も何度も書いてますが、今年の水量は特別少ないんです。これが普通だと思って今年の記録を見て甘い考えで行かないでください。
水量が多い場合は、渡渉に危険が伴いますし時間もかかります。七倉から三俣山荘まで1日で行くのは健脚でないと日が暮れます。
沢登りの経験が無い方は経験豊富な方やガイドと同行しましょう。

いきなりの急登で汗が噴き出る。
大雨があったら無くなりそうな崩壊地脇の道を進む。

折角登ったのに~と思うほど、赤沢に向かってズドンと下降して、赤沢を渡って本格的取り付きへ
鉄分が多いのか?赤沢はまさに赤!

その先のが面食らうぐらい急登続き。
雨が全く降らなかったことを裏付けるカラカラの道。砂埃が舞う~(;・∀・)

このイカツイお姿は硫黄尾根
その先にチラ見えするのはお槍さま。
このアングル新鮮!

所々でそんな景色を眺めながら
まさに開拓したって感じの急登が続く。
道は明瞭だけどここは下りたくない(^^;)
伊藤新道は登りがお勧めです。

1時間少々頑張って2100mぐらいに来ると傾斜もマイルドになって一安心。
展望台【11:15】から先はご覧のような明瞭平和な道になる。

ルンルンで進んで、第一庭園を過ぎればトラバース。
三俣蓮華岳~双六岳方面の展望を眺めながらの歩き

硫黄尾根(手前)・北鎌尾根(奥)の競演も素晴らしい!
雲が無ければお槍さもも見えたんだけど。
ダケカンバ林【12:35】

この調子で行くとお昼に到着するのでペースを落として、それでも余裕の【13:20】三俣山荘到着
三俣蓮華岳に行くか?とか意見が出ましたが、昼から雷雨注意報も出ていたしビールの誘惑に負けて却下(笑)
贅沢アイドルタイムと相成りました。
やっぱり夏山は、早立ち早着&晴天下生ビールがゴールデンルーティン!!
今年は稜線も暑いからビールが尚うまい!!(笑)

参考)晴嵐荘から三俣山荘まで約8時間。七倉から来るなら+3時間。
がしかし、今年は水量が少ないから8時間で来れましたが多ければ+1時間~は掛かるでしょう。
取り付きからの急登を考えると、沢歩きが慣れてなく消耗すれば七倉から12時間は余裕で越えるでしょう。

3日目

予報は雨とか言っていて、覚悟をしていたが鷲羽岳のシルエットもくっきり!!
テンションアーーーップ!!
をする現金なガイド(笑)

快適でおしゃれな三俣山荘さんお世話になりました!
白みはじめた【5:10】出発

朝イチの鷲羽の登りは堪える・・・(>_<)
山荘を見下ろす。この北アルプス北部とは違うたおやかな雰囲気。いいね~~~。

息を切らせて貸し切りの山頂に登るとなんちゅーーすんばらしい展望!【6:25】
説明も要らないと思うけど槍~穂高方面から~

少し右に振って
遠く御岳、乗鞍~笠ヶ岳!
手前は双六、樅沢

存在感なある黒部五郎岳!
嗚呼、ここはベース基地さえあれば春の山スキー桃源郷・・・。

でも北は怪しい雲の塊が・・・、はてさて天気は何時まで持つか?

貸し切り山頂の絶景に後ろ髪を引かれつつ出発 正面は水晶岳
今日は行程長いからね~~。

今日の良く山並みを眺める。
右手前の南真砂岳を通って下る・・・・、ん~~長い!!
下山っていうより縦走ですな。

暑い夏でしたが山の上は秋の気配(9月上旬現在)
ウラシマツツジが色づいてました。
ところでウラシマツツジの花って見たことあります?
花期が早いので中々見れないんですよね~。

好展望の裏銀座逆走縦走
ワリモ岳を通過して水晶小屋で一息【8:05】

東沢谷のU字地形や赤牛岳の斜面を眺め、山スキー桃源郷の妄想を膨らませながら歩く(笑)
雲も増え始めたがまだ降ってない!
真砂岳分岐【10:10】通過

山の天気は変わりやすい。
南真砂岳手前で雨に捕まる。【11:20】
まぁ~ここまで持ってくれただけ感謝(前向き)

雨が降って周りが見えなくなると山スキー妄想もストップ
黙々と歩くのみである。

誰だ竹村新道を下るって企画したヤツは!
と言いたくなる長い下り&雨に辟易(^^;)
やっと湯俣沢が見えてきた~~!!
その後雨は止むことなく【15:00】晴嵐荘に到着
明日は林道を歩くだけの気楽さはビールが勧む条件には最適でした(笑)

4日目

晴嵐荘で温泉で汗を流し、お酒と談笑で楽しい晩を過ごし最終日
ちょっと悔しい今回で一番の晴天に恵まれ下山。

開拓からのロマンを感じながら復活した伊藤新道を歩く。
これは定番ツアー化決定ですね~。