いつもは風が強いことで、有名な八ヶ岳の天狗岳。
稜線を登っている最中は時折、強く風が吹くものの山頂では「あら、不思議・・・今日は無風。雲一つない快晴。」
山頂でお昼を食べたりしながら、のんびり過ごすことができました。
3年ぶりに雪山に復活した、お客様も「こんなに天気の良い雪山はなかなかない!」と喜んで頂きました。

集合は13:20松原湖駅。約2時間に一本しか電車が来ないローカルな無人駅です。
キレイな簡易トイレが設置されているので、町での最後のお手洗いは、駅で済ませると良いです。
道路の積雪状況にもよりますが、松原湖駅からタクシーで約20分。
今回は道路の雪がなかったので順調に登山口の「みどり池入口」に到着。
冬季はバスが運行していませんが、4月1日からは夏季ダイヤで小海町営路線バスが運行しています。

標高1,570m。
ここから約500mの標高差を約2.5kmの道のりで緩やかに登っていきます。
白駒池やニュウの方面にも行けるので、八ヶ岳の東側の玄関口としてもご利用いただけます。
靴紐を結んだり、トレッキングポールを出したり、軽い準備体操などをして、本日の目的地「しらびそ小屋」へ向けて14:00ぐらいに出発しました。


14:15。
のんびり、歩き始めて約15分。しらびそ小屋「みどり池」の標識。
この辺りは、まだまだ登山道の傾斜も緩く歩きやすいです。登山道は雪解けで小川が出来ていました。

14:30。
登山口から約30分。この辺りから、本格的な登りが始まります。
と言いつつ、午後からスタートの山行、雪が融けて、緩んでいたので、ここはアイゼンなしでガンガン登っていきます。

14:50。
登山口から約50分。途中、如何にも「座って下さい。」
と言わんばかりに、お誂え向きな岩がありましたので、一呼吸。
この辺りの、登山道は広く、周囲のカラマツ林から昔は林業地だったことが伺えます。

15:15。
登山口から約1:15分。しらびそ小屋「みどり池」まで
あと、600mここらかまた、登山道の傾斜がちょっとだけ、きつくなります。
標高も上がり、少し冷えてきたので雪も固くなってきました。
今回はもう少し先でアイゼンを履きましたが、融けて氷になってる所もあるのでここでアイゼンを履くのがおすすめです。


行政の看板の反対側には手作りのかわいい看板も。
みどり池まで頑張って40分(笑)のんびり、ゆっくり歩いてだいたい1時間ぐらいって感じです。

15:50。
登山口から約2:50分。ここから先は、ほぼ水平。
平らな登山道でしらびそ小屋「みどり池」まではもう一息です。

15:55。
登山口から約2:55分。標高2,097m。しらびそ小屋「みどり池」到着。
写真を取り忘れましたが受付前にお茶やかりん糖などを頂けます。
疲れた体にお茶の暖かさとかりん糖の甘さが染み渡りました。


池の前にひっそりと佇む山小屋は渋くてお洒落です。
池と山小屋の間の大きなシラカバも絵になり、いい雰囲気を漂わせてます。


部屋の白い扉が木造建築の木の暖かみを際立たせていていました。
山小屋自体は電気、燃料節約の為電気が着いたのは17:00頃。
備え付けのストーブは自由に使えます。消灯、消火は20:30です。

夕食は18:00からですが17:45頃に山小屋のご主人が声をかけてくれました。
いろいろとお気遣い頂ける山小屋で、ゆっくりとした時間を過ごせます。
お酒を飲まないガイド含めた3名様だったため夕食後はそれぞれの山の話しに花を咲かせ消灯時間20:30には就寝。
たっぷり10時間近く寝ました。

朝食は06:30から。例により少し早めの06:15頃に山小屋のご主人が声かけしてくれます。
目覚めの珈琲がテーブルに置かれ、マグカップと朝食のプレートには「しらびそ小屋」の文字が書かれていました。

パッキングを済ませ出発は07:30。標高2,097mはまだまだ冬。
朝の冷え込みで雪や氷も固く締まっているので、2日目はスタート時からアイゼン装着です。

出発して5分ほどしたところに中山峠と本沢温泉の分岐があります。本日は中山峠経由で天狗岳を目指します。

08:05。
しらびそ小屋から約35分。暗いシラビソ林から突然、明るいシラカバ林に。
北側には稲子岳南壁が。ここはクライミングルートもあります。興味のある方はPOWER ZONEにリクエストして下さい。
採用されるかもしれません(^-^)/

中山峠に近づくに連れて傾斜のきつい登りになっていきます。
息を整えながら、丁寧なピッケル、アイゼンワークで登っていきましょう。

09:30。
しらびそ小屋から約2時間。標高2,411m中山峠に到着。
峠直下50mの登りが、地図の等高線からみて取れるように半端なくツラかった。
峠は風が強かったので一先ず、少し先の樹林帯で休憩。休憩中に日帰りの方が颯爽と脇を抜けていきました。

09:50。
中山峠から約20分。東天狗岳、西天狗岳をバックにパシャり!!
つかの間の水平移動に呼吸も足どりも整えながら、次の登りに備えます。

10:30。
中山峠から約1時間。黒百合ヒュッテ、すりばち池方面との合流点。
東天狗岳への登り初めは雪道でしたが、山頂に近づくに連れて岩と雪のミックスになっていきました。


11:00。
中山峠から約1:30分。標高2,640m東天狗岳山頂に到着。
快晴、無風!小腹も空いたので、ここで少し長めのお昼休憩としました。

11:25。
東天狗岳の西側、再び岩と雪のミックスを10分ほど下り、東天狗岳と西天狗岳の間のコルへ。
ここから西天狗岳へ標高50mの登り返しが始まります。


ここを登り返せば今日はもう下るだけ。一歩、一歩ゆっくりと着実に登っていきます。

11:40。
東天狗から約40分。標高2,646m日本200名山。西天狗岳山頂に到着。
こちらも快晴、無風だったので、しばし休憩タイム。
西天狗岳からの下りは、また岩と雪のミックスが暫く続き、樹林帯に入ると雪道でした。

13:00。
西天狗岳から約1:20分。天狗岳の西尾根を下っていき標高2,416m第一展望台に到着。
振り返ると西天狗岳がちょこっと頭を出しています。
ここでタクシーに電話。約1時間半後の14:30に唐沢鉱泉に迎えに来ていただくように予約をしました。

13:30。
第一展望台から約30分。枯尾の峰と唐沢鉱泉との分岐。今回は唐沢鉱泉方面へ下ります。

急なつづら折りの下り坂を進むと唐沢鉱泉手前の橋に辿り着きます。
唐沢鉱泉側は斜面が北側を向いていたこともあり、最後までアイゼンを外すことなく降りてきました。

14:20
分岐から約50分。標高1,880m涸沢唐沢鉱泉に到着。
橋を渡るとほぼ同時に電話しておいたタクシーが到着。アイゼンを外し、荷物をまとめて茅野駅に向かいます。

15:00
唐沢鉱泉から茅野駅まではタクシーで約30分。
今回のツアーは天候にも、お客様にも恵まれた楽しい山行となりました。
また、次回ツアーでご一緒できることを心より楽しみにしてお待ちしております。ありがとうございました。